世界の旅 韓国

過去から現在、未来へ「良洞民族マウル」と「甘川文化マウル」① 慶尚北道慶州市 韓国

2017/05/29

季節はやっと空気が優しく緩んできた4月。
やっと凍える時期も過ぎ、桜も開き始めた今日この頃。

暖かくなってくると、どうして人は旅に出たくなるんだろ。ムラムラっと旅に出たい病が発症し(^.^)
ちょうどLCCのピーチが航空券のセールをやってるし~、美味しいものも食べたいし~。

近くて旨くて、あたたかい。今回もお隣、韓国は釜山に行ってきました~ 😀

 

 

韓国と言えば去年は、ソウルから入国し、百済の都、扶余への歴史旅をしてきました。
その時の記事はこちら↓

百済最後の都、扶余へ~① 忠清南道 韓国

 

 

今回は釜山から一路、慶州へ。
慶州は韓国三国時代の一角、新羅の国の都があった場所。そこからバスで30分。
世界遺産『良洞民族マウル』へ。

 

もう一か所は釜山、南浦洞からバスで20分。
甘川文化マウル』。

「マウル」とは韓国語で「村」の事。

片や500年前から今もそのままの姿を残す村
片やアートを町並みに織り交ぜ、芸術文化村として生まれかわった村

そのあり方は反対だけど、それぞれの個性で輝く観光地を訪れて来ました 😛

 

今回のこーの旅、テーマは「変わらず守り続けるものと、変わっていく事で新しく生まれくるもの」です。
ではでは、今回もよろしくお付き合いくださいませ♪

 

 

 

関西国際空港から金海国際空港へは一時間半ほどのフライト。
釜山の玄関口、金海国際空港から慶尚北道、慶州市へは直通リムジンバスが出ています。30分毎の出発で料金は9000w(900円)。

バスに乗るにあたり、他の人の書いたブログを読むと料金はバス内での徴収となっていました。ところがバスが到着して乗り込もうとするとドライバーが、カウンターでチケットを買って来い的なそぶり。それで並んでいた行列は一斉にチケットカウンターへダッシュ(笑)もちろん僕もダッシュ。

バスは一路、慶州へと向かいます。
窓の外は雨。でも川沿いには綺麗に桜が咲いています。七分咲きくらいかな。

 

今日の予定はとりあえず慶州のゲストハウスで一泊。テーマの一つである”良洞民族マウル”へは慶州からバスで30分。
釜山に着く時間が早ければ、明るい内に良洞へ行ってマウル内の民宿に泊まるって素敵なプランも良かったけど、今回のLCC、ピーチのフライトは金海空港到着が15時25分。陽が暮れてから良洞入りはしたくなかったから、初日は慶州で泊まって夜の古都を満喫する予定。

が…

いやもう、気持ちいいくらい降ってます、雨(笑)しかも風もあって横殴りに。旅に出てこんなに降られるのも久しぶりやな 😆
まあ、今日はチェックインしたらご飯食べて、お散歩するくらいだったから焦ることないけど。
雨宿りしがてら、インフォメーションで地図をもらおう♪

 

++

 

ターミナル内で30分ほどのんびり待っても、雨は全然止みそうにない。相変わらず風も強いまま。今日は一日、こんな天気かな 😐

…仕方ない、行くか。

傘は小さな折り畳み。防水じゃないからリュックは濡れるやろうな。なるべく内面外側に、雨を通さないビニールの袋を詰めて。
地図を片手に僕はバスターミナルから歩き出した。

 

 

++

 

おかしいな…たぶんこの辺りのはずなのに。

ターミナルを出て30分。地図ではあるはずの場所にゲストハウスはない。プリントアウトした地図はそんなに詳細ではないけれど、この辺りで間違いはない、はず…

ここが中央市場で、病院があって…

辺りはだんだん暗くなってきて、地図とリュックは雨で濡れていく。さすがに焦りも出てきて、道行く人に聞いてみるも知らないと言う。困ったな。

よし、あのコンビニで聞いてみよう!

 

こー   「こんばんは。あのう…」

おばさん 「はい、いらっしゃい。あら、傘、傘!濡れてるから外に置いてね。」

こー   「あ、ごめんなさい(外に置いてくる)。このゲストハウス知らないですか?どうしても見つからなくて…」

 

おばさんは僕を改めて見てから地図を受け取り、レジのカウンターに眼鏡を取りに行った。じっと見入ってからハングルで書かれた住所も見ている。
と、スタスタと店外に出て、通りの右と左を見比べながらぶつぶつ言っている。それから僕を呼び、身振りも交えて、

 

おばさん 「住所的にはこの通りだけど、もひとつ隣の通りかもね。縦の筋はこの店より左ではないわ。店から右手の、通り二つを探してみなさい。」

こー   「わかりました。ありがとうございます!」

おばさん 「気をつけてね。」

 

おばさんの言葉が正しければだいぶ限定されたはず。よし、言われたとおりに探してみよう!リュックを担ぎなおし、僕は歩く。
もう暗さで地図は見えない。看板を見比べながら探していく。

と、通りの端に『○○ゲストハウス』の文字を発見!!やっと見つけたヾ(≧▽≦)ノ!!!半ば駆け足でそこに走る。

でも、あれ、僕の予約したゲストハウスと名前が違う。ここじゃないのかな…
でも通りには他にゲストハウスの文字はない。

むむむ…。いいや、あそこで訊こう。ゲストハウスなら英語は通じるはずだし。

 

中に入ると欧米人のグループがいて談笑していた。レセプションらしき雰囲気じゃない。
僕がキョロキョロしてると、そこのボタンを押すんだよと中の一人が教えてくれた。
待つことしばし。少しすると優しげなおじさんがニコニコしながらやってきた。

 

おじさん 「いらっしゃい。チェックインかい?」

こー   「こんばんは。あの、このゲストハウスはここでしょうか?」

おじさん 「ああ、これは隣の筋のゲストハウスだよ。どれ、電話してあげよう。(電話で話す)。
少し待っていなさい。迎えにくるそうだから。」

 

…おおォ、ありがとう、おじさん\(~o~)/やっと、やっとたどり着けます~!
お礼を言うと、おじさんニコニコ笑ってうなずいてくれました。

 

 

5分ほどでお迎えのお兄さんが現れました。それもすごい高そうな車で。
雨に濡れてますと言ったけど、ケンチャナヨ~(大丈夫だよ~)って。

車で約2分(笑)。隣の筋だから。雨も止みかけてきてたし車で来てくれなくても大丈夫だったけれど、その気持ちに感謝しながら、やっとこさチェックイーン(^-^)

 

 

こちらが今晩の宿「Inn Gyeong Ju  Guest Hotel(イン キョンジュ ゲストハウス)」。※キョンジュは慶州の韓国語読み
入るとすごく綺麗で驚いた。出来たばかりなのかな。どこもピカピカで、ロックはカード式。
部屋も本当に綺麗で、何と部屋は床暖房で暖かい♪雨で濡れた上に、気温も一桁だったこの日は、これは本当にありがたい 😀

ジーンズも床に置いてりゃあっという間に乾きましたから♪最高の部屋や~(^o^)

時間は7時をまわっています。
いつもの水周りのチェックが終わったらお腹空いたしご飯に行って、夜の慶州をお散歩しよ~。

 

慶州

(釜山の上、赤枠が慶州市)
慶州市は釜山からバスで約1時間。韓国三国時代の一国、新羅の都、金城があった街です。
現在でも高層建築物は建てられず、昔のままの姿で残る様は「街全体が博物館」と言われています。ユネスコの世界遺産に登録された「仏国寺」や歴史地区もあり、国内だけでなく世界中から観光客が訪れる”歴史遺産都市”となっています。

見どころいっぱいの慶州だけど、今回は中継地点としての一泊です。以前に世界遺産の「仏国寺」や「石窟庵」は訪ねたことがあるので今回はパス。もし明日「良洞民族マウル」から戻って時間が許せば、昼間の綺麗な桜景色を見ようかな。

 

とりあえず、食堂求めて夜の街へ。
「仏国寺」と「石窟庵」の詳細はこちら「プサンナビ」さんで♪

「仏国寺」http://www.pusannavi.com/miru/1081/

「石窟庵」http://www.pusannavi.com/miru/1083/

 

 

 

慶州の遺産地区は、こんな感じに街中にこんもりとした土盛りがあちこちにあります。これはお墓で、誰のものか分かっているのと分からない物とが両方混在してます。
夜はライトアップされていて、慶州ならではの独特な夜景を見ることができます。

 

 

 

時間は8時。空腹も限界だし、今晩はひとつ、慶州名物「へジャンクッ」を食べてみましょうか(^-^)

慶州の名物のご飯に「へジャンクッ」があります。へジャンクッの「へジャン」は、「解腸」の意味。
「クッ」はスープのこと。
直訳で(解腸スープ)、二日酔いさんのための酔い覚ましスープです。

韓国には様々な具のへジャンクッがあります。

もやしがたくさん入ったもの、「ソンジ」という牛の血を固めたのが入るもの。スケトウダラが入るもの、ジャガイモが入るもの…
ここ慶州の名物は、もやしやキムチと共に「ムク」が入ります。
「ムク」とはどんぐりのでんぷんを固めた食べ物で、ヤンニョンジャンをかけてそのまま食べたり、スープやクッパに入れて食べたりします。

今回入った「へジャンクッ通り」にある『ハルメ へジャンクッ』
「ハルメ」とは南部地方の方言で、「ハルモニ」、おばあちゃんの事です。

引き戸を開けて入ると、店内には夫婦らしき二人組と店の主のハルメが一人。テレビがついてるけど、静かな店内。
ハルメは僕に気づくもじっとこちらを見ている。

 

こー  「食事できますか?」

ハルメ 「できるよ。」

こー  「へジャンクッをください。」

 

ハルメはコクとうなずいて、ゆっくりと調理スペースへ。ちょっとコワオモテなおばあちゃんです(''_'')

来ました~(^O^)いろんな小皿のおかず、へジャンクッ、ご飯。ニンニクがたっぷり入っているのがわかる、いい匂い。へジャンクッは優しい味です。といっても味がうすいのではもちろんなく、様々な風味がまじりあってギュッと濃縮された感じ。確かに二日酔いの頭と体に効きそうな美味しさです 😀

ちなみにこれが「ムク」。湯気でわかりにくいですが、つるっと滑らかな、ゼリーみたいな食感。
確かにこれに辛いヤンニョンジャンかけたらビールに合いそう…。
食べる前にメニューを見渡してみたけど、お酒類が書かれていません。お酒がよく入ってる透明の冷蔵庫も探したけど、ない。さすが酔い覚ましがメインメニューのお店。お酒はないか(笑)お酒ありますかって聞いたらハルメに怒られそう(*^。^*)

今晩は宿で寝る前にビールしよう。うん、そうしよう♪

スープにご飯混ぜたり、チヂミをつまんだり。釜山初日の晩御飯、美味しくいただきました(^-^)
食べ終わって、何か体の調子も良くなった気がして(笑)

 

店を出る時にハルメにすごく美味しかったですと伝えると、初めてニッと笑って、またおいでと言った気がしました。

 

 

++

 

雨もあがって、観光スポットには人が増えてきました。夜桜がほんとに綺麗。明日はいい天気みたいだから、多くの人でにぎわうだろなあ。

今日は雨に濡れたし、明日は早く起きないとだからぐるっと街を歩いて宿へ戻ろう。そうだ!宿の場所を尋ねたあのコンビニでビール買って帰ろ♪

 

++

 

コンビニに入ると、レジのカウンター内で椅子に座って、おばさんと男性がお弁当を食べています。男性はおばさんの旦那さんかな。

 

こー   「さっきはありがとうございました!ゲストハウス、見つかりました。」

おばさん 「あー、見つかったのね。それは良かったわ~。」

 

食べながらニコニコ笑って言ってくれました 🙂 怪訝そうな男性に、おばさんはさっきの様子を話しているみたい。
ビールとチップスを持ってレジに戻ると、

 

おばさん 「どのあたりにあったの?近かった?」

こー   「はい。隣の筋でした。こう行って、こう。」

おばさん 「あー、じゃあ大体合ってたのね。本当に良かったわ。」

こー   「はい、本当に助かりました!ありがとうございました!」

おばさんは嬉しそうにそれを聞きながらレジをピッピッ。このコンビニで道を尋ねて良かったな。

 

おばさん 「慶州、楽しんでね。(ニコッ)」

 

 

釜山旅初日、ほぼ移動日で冷たい雨にも濡れたけど、優しい笑顔に温められた一日でした(^^)
明日はいよいよ、世界遺産「良洞民族マウル」へ向かいます♪

 

 

 

 

 

~②へ続く

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