「千と千尋の神隠し」の町、九份と初台北、三峡にも行ってみた④ 台北市 台湾
2017/05/29
台湾の旅、最終日。
深夜までのお隣さんの騒ぎ声と悪化した風邪のせいで、何度もまどろんでは目覚めて、を繰り返し…
目覚めは最悪だったけれど、シャワーを浴びて出発の用意をしていると頭はすっきりしてきた。のどは痛いけど、身体は軽く鼻水もなく。
鼻が詰まっちゃうと、食べ物の味が分からなくなっちゃうからね(笑)
昔から、調子悪くてもご飯だけはちゃんと食べられるのです 😎
さてこのホテルには朝食が含まれているのですが、今日は朝市に行くので、そこで何か食べるつもりでパスします。
今日の予定はこんな流れで♪
- 雙連市場の朝市を散策
- 龍山寺、見学
- 剥皮寮、見学
- お土産買う
- 帰国
旅の最終日なので、場所的にもそんなに離れていないスポットです。身体の事も考えつつ、見るとこ見るで!
++
今朝も天気はくもり。一月は平均半月ほどは雨が降る感じらしいので、三日降らないのはなかなかラッキー。さすが晴男(^^♪
台北駅近くにある「北門」。
その昔台北にあった「台北城」の城門です。現在残る四つのうち、現役当時の姿を残す唯一の門。こんな大きな道路沿いにあり、ちょうどお巡りさんがいます。
大陸系のお城は日本のお城とは違って、街を丸ごと城壁で囲い込む形でした。この門の両側にずーっと城壁が続いていたんだろうなぁ。
雙連市場
MRT「雙連」駅、徒歩0分。
地上に上がれば市が立っています。細い通りの両側に、露店がずらっと並びます。
お粥やさん、肉まんやさん、八百屋にフルーツ、化粧品からお土産雑貨まで。
少し思ってたのとは違う感じかな。もっとごちゃごちゃと活気あるところをイメージしてたので、ちょっと残念。
でも筋が変わればこんな感じで、朝ごはんにピッタリな店がたくさんあります。ええ感じやん♪
においに釣られて、ふらふらと歩きます。
並んでる店もありますね。こういうとこが美味しいんやろなぁ 😀
と、こんな看板を発見!
真っ赤な看板に漢字が一杯。でも包子と書いてるし、肉まんやさんやな。ここはとりあえず食べとかなあかんやろ、うん♪
指さしで注文したら…高菜の入った肉まん!!ズシッっと重い!バクっとかぶりつくと…
く~、やっぱ本場のはウマいわ~ヾ(≧▽≦)ノお肉たっぷり、高菜ぎっしり♪アッツアツホカホカでたまらん~(>_<)
おっしゃ、今朝もあれ食べるか、あれ!!安いしウマいし、それぞれ個性がある…
やっぱこれよ~(>_<)魯肉飯!!
またかよと言われそうですが、僕は今回の旅でこいつにゾッコンとなりました(笑)三峡行って食べてから何回食べたかな。
全て普通の食堂で食べたのだけど、それぞれ味が違うからホントに飽きない!別の品を食べる時もこれはいつも注文して。
食べたのはこんなお店。店頭にいろんなおかずがあって、置いてあるお皿に食べたいものを選んで。
後はご飯ものをお姉さんに注文したら盛ってくれます。その場でお金を払って、あとは店内入って食べるべし 😆
僕が食べてると、隣のテーブルのおばあさんが、日本から来たの?と話しかけてきました。
僕が神戸から来ましたと言うとおばあさんは、
「私の孫は”カマクラ”にいるの。おめでたくなってね。」
と。
『おめでたく』が結婚したことなのか、できちゃったの事なのかよくわからないけど、すごくうれしそうに僕に話す様子で、僕までうれしくなって 😀
1人の朝食だったのに、楽しい朝食になりました(^-^)
++
朝ごはんを食べ、駅へ戻るために雙連市場を再び歩く。朝来たときより人が増えてる。
広場に座ってパンをかじる人。買い物の交渉をしている人。トコトコ歩く犬…
僕の歩く前方、通りを歩く人の中に黄色い袈裟のお坊さんの後頭部が見える。ものすごく綺麗な頭の形。
ゆっくり、ゆっくり。一歩ずつ進んでいる。
托鉢されてるんだな。
でも何というか、その歩みはまるで結婚式の花道を歩くよう。不慣れだけど、少し喜んでもいるように僕には見えた。
僕は財布から100元札を取り出す。それから、何か考える前に財布に手が延びた事に少しびっくりした。
いつもは心の中で、どうしようかな、これはエゴかな、とか考えるのに。
お坊さんの歩みは本当にゆっくりで、僕はすぐに追いつく。小銭が少し入ったかごにお金を入れてから顔を見る。
ハッとした。ものすごくハッとするほど整った顔のお坊さんだった。
派手じゃないけど目鼻立ちの涼やかなその顔。すごく若そうで20歳にもなってない感じ。
もしかしたら尼さんなのかもしれない。その中性的な顔を思わず見つめてしまった。
かごに入ったお札を見て、お坊さんもハッとした顔になった。僕を見るハッとした顔。
ハッとした顔が二つ。そのきれいな目。
それからお坊さんは合掌してくださいました。僕も頭を下げる。
僕は踵をかえして、また駅へ歩き始める。
歩きながら僕は、何も考えずにお布施できた事をほめながら、顔が熱くなってる自分をコラコラとたしなめていた。
~⑤へ続く。